第40回地方自治研究全国集会(しまね自治研)に参加しました(2024年10月4日~5日・松江市他)
10月4日から5日にかけて自治労が主催する島根県で開催された第40回地方自治研究全国集会に参加しました。地域課題の解決に向けて全国から約2700人の自治体職員らが集まり、公共サービスの在り方について意見交換や研究発表を行いました。岐阜からも27人が参加しました。
4日の全体会は松江市・くにびきメッセで開催されました。来賓に島根県知事・松江市長もかけつけ、自治研集会における議論への期待を寄せました。午前中は論文・レポート発表や表彰式が行われ、午後からは「1%の仕事から考える。課題が価値に変わるとき」というテーマで、公共サービスを題材に「はたらく」「つなぐ」「自治」をキーワードに、トークセッションがありました。働き方研究家の西村佳哲さんをファシリテーターに、し尿収集運搬処理業務に従事する自治労東大阪市労働組合の前田真さん、立教大学准教授の藤井誠一郎さんの3人が登壇しました。
前田さんからは、業務の実態、作業中に味わう悔しさ、そこから見出した仕事と意識の改革、価値について話しました。西村さんは前田さんの職場見学を通じ「単純労務とされていた「し尿」の仕事を進化させ、社会の誰からも必要とされる業務へと昇華させた先進的な取り組みだ」と語りました。
また、この中では災害時にインフラがダメージを受けると、くみとり業務の需要が高まるが、多くの自治体ではその対策が不十分であることも指摘し、今後の課題として提起されました。
5日の分科会は浜田市や大田市でも開催され、AIの可能性、防災・減災計画、中山間地域の地域づくり、世界遺産の町で学ぶ歴史と暮らし、カーボンニュートラルなど公務にかかわる様々なテーマでセッション、講演などが行われました。
この自治研集会の開催にあたり全国の自治労組合員、単組、市民団体、研究者などから155本の論文・レポートが寄せられました。全国各地で繰り広げられている「自治研」のテーマ・内容が自治研ホームページで公開されています。