岐⾩県地⽅⾃治研究センター
2024年1月29日活動報告

【岐阜大学協力講座⑩】子安英俊さん(自治労岐阜県本部中央執行委員長・自治研センター副理事長)から「地方公務員の職場環境」

岐阜大学協力講座の第10回目(1月23日)は自治労岐阜県本部中央執行委員長であり自治研センター副理事長の子安英俊さんから「地方公務員の職場環境」というタイトルで講義をしていただきました。

子安さんは市役所の職員として仕事し、現在は地方公共サービスに携わる仲間でつくる自治労岐阜県本部という労働組合の委員長を務められています。はじめに、地方公務員の役割を法に沿って紐解きながら、実際の仕事内容、労働環境の実態など、ご自身の経験・岐阜県内の様子も交えながらお話しいただきました。職員になると専門知識が身に付く、クリエティブな仕事ができるといった側面に止まらず、コロナや災害といった突発的な仕事、カスハラ、人員不足の中で生じている出来事や課題もリアルに話されました。「住民のよりよい暮らしのために貢献したい、まちづくりをしたいという思いをもって地方公務員になった。だから定年まで安心して働き続ける環境、時代に合った働き方ができなければならない」と子安さんは言いました。

 条例や規則で決まる職員の賃金や労働条件や職場での問題、仕事の進め方などが労働組合の活動で良い方向に変えていけること、また、自治労という組織に仲間が集まって取り組んでいることを説明しました。労働組合では働きやすい職場づくりのほか、くらしのサポート、文化・スポーツなどでの仲間づくり、社会活動をサポートすることも備えていると紹介しました。「長時間労働の是正など勤務環境が良くなれば職員のパフォーマンスも上がり、住民に良質な行政サービスを提供できます。それは国も認識し、必要な改革が進められ、働き方も変わってきました。だからこそ、幅広いことを経験でき、地域に根差し、専門職として知識も向上できる市町村職員になることを視野に入れ、私たちの仲間になりませんかと」と話しました。

次回1月30日の講義は前関市長の尾関健治さん(中部大学客員教授)から「自治基本条例とLGBT」について。連続講座の最後の講義になります。